第24回教育最前線 – 国内の塾におけるEdTechの価値事例「生徒インタビュー」編「高校内容を先取りする中学生2」

日本国内の教育においてEdTechはどんな価値があるのか、生徒さんにインタビューをしながら探っていくこちらのシリーズ。第1回目に引き続き、第2回目も「高校内容を先取りする中学生」を深掘りしました。今回は、近畿、東海に68校舎(2023.3.1現在)を展開されている、京進の集団指導部門「京進の中学・高校受験TOPΣ(以下、京進)」にご協力いただき、2名の生徒さんに、EdTech研究所上席研究員の森本がお話を伺いました。


京進の中学・高校受験TOPΣ 彦根校 公立中新3年生 Oさん
陸上部に所属。種目は800m。

―― 数学の先取りをしてみようと思ったきっかけを教えてください

もともと、数学はパズルみたいで解いていて楽しく好きだったので、高校数学も学習してみたいな、と思っていました。中1からatama+を使ってどんどん進めていき、中2の2学期には中3までの内容を終えました。中2の6月頃に、興味をもってatama+の高校数学も試しに見ていたので、中学内容が終わると自然と高校数学を始めました。

授業後にインタビューに応じてくれたOさん

―― 高校範囲を学習してみて、どうでしたか?

高校範囲は正直難しいですが、どんどん理解できるようになる感覚が楽しいです。高校範囲を学習するときは、楽しみながら学習することを意識して、ゲームをクリアしていくような気持ちで取り組んでいます。
進め方も、最初から順番に進めていくのではなく、自分が面白そうだと思ったところから進めています。名前を聞いたことがある単元を学習していて、最近は「ベクトル」が気になっています。これからしっかり勉強したいなと思っています。 学習しようと思った単元が難しかったとしても、atama+はその単元の学習に必要な範囲をおすすめしてくれますし、解説も分かりやすいので、それを読んで理解しながら進めたり、自分でもう少し手前の範囲を取り組んでみたりして、工夫しながら進めています。

意識していることは?と聞くと、「楽しみながら学習すること」と答えてくれました。

――中学範囲の学習には何か影響がありましたか?

例えば三角形の証明で、中学内容で学んだ解き方以外の方法で解けるのでは?と考えるようになりました。高校数学を使って中学数学の難しい問題を簡単に解けたことがあり、楽しいなと思いましたし、先取りしていてよかったなと思いました。
atama+で先に学習した内容を京進の先生の授業で学習する際には、自分が内容を理解できているかを確認しながら学んでいます。学校の授業も、別の解き方で解けないか、工夫の仕方を考えながら聞いています。

――先取りをする上で、EdTechは紙教材と比べてどこが違いますか?

紙教材は、場所をとるし準備に時間がかかるなと感じます。EdTech教材はタブレット一つあれば、いつでもさっと始められるし、自分のペースでどんどん進めることができるのが良さだと思います。先取りをしている時にも、自分にとって必要な範囲を教えてくれることで、難しい高校範囲も進められていると思います。

――将来の夢を教えてください

まだあまり考えられていませんが、人の役に立てることがしたいと思っています。


タイムライン:中学数学 2021年4月から開始/高校数学 2022年6月から開始


京進の中学・高校受験TOPΣ 伏見桃山校 公立中新3年生 Sさん
サッカー部に所属。ポジションはディフェンス。

――先取りをしてみようと思ったきっかけを教えてください

中2になってから読んだ漫画がきっかけです。その漫画は主人公が理科についてとても詳しく、その知識を活かして冒険していくストーリーなのですが、何か好きなことを突き詰めて活かしていくのがかっこいいと思いました。自分は数学がもともと好きだったので、数学を突き詰めていこうと決めて、中学数学を先取りで進めていきました。中2になったタイミングでatama+の高校数学も見ており、高校範囲を学習することを目指して進めていました。

――先取りをしてみようと思ってから、学習はどのように変化しましたか

中2で先述の漫画に出会い、数学を突き詰めようと決めてから、宿題だけでなく家でも自分から積極的に先に進めるようになりました。中1の間も、宿題をきちんとやりきることは意識していましたが、通常atama+では京進の授業内容を復習するために活用していたところから、塾の授業範囲を超えて学習するようになりました。

インタビューに応えてくれているSさん。 数学担当の山岡先生と

――高校範囲を学習してみて、どうでしたか?

正直とても難しいです。でも嫌だなと思うことはなくて、これを早めからやっていれば高校に入ったときに役だつだろう、やるだけ得だと思いながら粘り強く進めています。難しいからこそ、講義動画をしっかり見て、公式やポイントはノートにとりながら進めることを意識しています。
また、高校範囲は数Iとか数Aとか学ぶ内容が沢山あって驚きました。atama+は難易度も書いてあるので、簡単なものや単元名を見て気になったものから進めています。最近は「極限」という名前がかっこいいなと思って学習しました。

極限を学習するSさんのノート

――中学範囲の学習には何か影響がありましたか?

中学数学の知識を小学校の算数で使うと簡単に解けることがあると思いますが、それと同じ感覚で「高校数学の知識を中学数学に活かせないかな?」と考えながら勉強しています。atama+で先に進んでいる分、京進の先生の授業で自分が理解できているかを振り返って、しっかり定着させる意識をもって授業に臨んでいます。

――先取りをする上で、EdTechは紙教材と比べてどこが違いますか?

高校範囲を学習してみたい、と思ったときに、紙だといくつもの教材を買わないといけないのが面倒だと感じました。自分にとっては、タブレット一つでできることがスムーズで、やりやすいと思います。紙教材だと最初から全ての問題を解く形かと思いますが、自分に必要なところだけを教えてくれて、学習できることも効率的だと感じます。

――将来の夢を教えてください

明確には決まっていないですが、自分は数学と社会が好きなので深く勉強していきたいと思っています。


タイムライン:中学数学 2021年4月から開始/高校数学 2022年3月から開始


編集後記

今回、公立中学校に通いながら高校範囲を先取り学習する2名の生徒にインタビューを実施しました。話を聞く中で、いくつか印象に残ったことがあります。
一つめは、純粋に好き、という気持ちから先取り学習を進めていることです。2名とも、先に進める中で、難しさを感じつつそれをクリアする楽しさも話してくれました。進め方も自由で「単元名を聞いたことがあったから」「単元名がカッコ良いと思ったから」などの理由でやってみるとのこと。わくわく、という表現がぴったりな2人の表情が素敵でした。
二つめは、先取りをしやすい環境が身近にあったことです。2名とも、EdTech教材を使う中で高校数学も続けて学習できることに気づき、自然な流れで高校範囲に進んでいました。また、タブレット一つですぐに取り組めること、自分に適した内容を学習でき、解説や講義動画も豊富にあることが、学習のハードルを下げていると話してくれました。
三つめは、atama+で先取りをしたうえで塾の先生の授業を受けることで、学びの深まりを感じていることです。2人とも先取りした内容を覚えているかを確認したり、またそれを使って工夫できないか考えたりしながら授業を受けると言っていました。先取り学習によって、授業での学びがより一層魅力的なものになっているように感じました。
身近なEdTechの存在が生徒さんの「好き」という気持ちを行動に繋げ、結果として高校範囲までの先取り学習を可能にしたと推察されます。さらに、先取り学習によってEdTech以外のあらゆる場面での学びも深まっていることを実感しました。
「atama+ EdTech研究所」では、EdTechを活用した新しい学びと教育界の進化について、今後も研究してまいります。


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第24回教育最前線– 国内の塾におけるEdTechの価値事例「生徒インタビュー」編「高校内容を先取りする中学生2」
2023年4月6日