第14回学習効率の実態 曜日編

はじめに

第13回のレポートでは学習効率について教科ごとに調査し、数学は学習効率が低下しやすく、社会は低下しにくい傾向を明らかにした。
読者の方々から、学習効率について曜日別に興味があるというお声をお聞きし、今回は学習効率について曜日に焦点を当てて調査をしていく。


学習効率に関する実態

atama+では、学習の到達度に加えて、学習時間、学習日数、取り組んでいる教材などの学習プロセスを把握することができる。

この仕組みを生かし、2022年度にatama+で学習した中学生と高校生(全教科)のデータを用いて、曜日ごとの学習効率についてみていく。

土曜日の効率が高く、月曜日の効率が低い傾向に

調査の結果、土曜日の学習効率が高く、月曜日の効率が低い結果となった。
上の図に全曜日平均を基準(=100%)として、曜日ごとに学習効率の差分を表示した。最も学習効率が高いのが土曜日で、土曜日は他の曜日に比べおおむね5%ptほど効率が高く、もっとも効率が低い月曜日との差は11%ptとなった。
多くの生徒は平日通学しているため、その疲れ・集中力などが学習効率に影響していると推察される。

学習目標により効率的に到達するために

第11回より、学習効率について調査してきた。その結果、1日の学習時間が長くなるにつれて学習効率が低下していくこと、中学生の教科別では数学が低下しやすく、社会が低下しにくいことを明らかにした。改めて、限られた時間で効率よく学習をしていくためには、学習効率が低下しやすい教科ほど週末も含めて、こまめに学習していくことが望ましいと示唆された。

EdTechを活用することで、一人ひとりの学習状況が可視化され、指導がしやすくなる。本稿がより良い指導に向けた一助になれば幸いである。


PDF版ダウンロード:第14回学習データレポート
2023年4月17日