第13回学習効率の実態 教科別の学習効率編
はじめに
第12回のレポートでは学習効率について調査し、1日の学習時間が長くなるにつれて、学習効率は低下することを明らかにした。
読者の方々から、学習効率について教科別に興味があるというお声をお聞きし、今回は学習効率について教科に焦点を当てて調査をしていく。
学習効率に関する実態
atama+では、学習の到達度に加えて、学習時間、学習日数、取り組んでいる教材などの学習プロセスを把握することができる。
この仕組みを生かし、2021年度にatama+で学習した中学1年生~中学3年生(中学英語・中学数学・中学理科・中学社会)のデータを用いて、1日あたりの学習時間とその日の学習効率についてみていく。
数学は学習効率が低下しやすく、社会は低下しにくい傾向に
調査の結果、前回のレポート通り、いずれの教科も1日の学習時間が長くなるにつれて学習効率が低下していく傾向となった。
教科別に見てみると、80-90分学習した場合、数学・理科・英語・社会の順番で学習効率の低下幅が大きく、理系科目ほど長時間学習した際の学習効率が低下する傾向がみられた。
学習目標により効率的に到達するために
時間は限られている以上、できる限り効率的に学習していくことが求められる。
学習効率が低下しやすい教科(数学)ほど、頻度高く勉強することが大切であろう。
EdTechを活用することで、一人ひとりの学習状況が可視化され、指導がしやすくなる。本稿がより良い指導に向けた一助になれば幸いである。
調査概要
調査期間:2021/4/1 ~ 2022/3/31
調査対象:上記期間にatama+で学習した中学生の中学英語・中学数学・中学理科・中学社会を対象とし、生徒×日次データをランダムに1,000,000件抽出。
調査手法:学習効率を1時間当たりの合格単元数と定義。1日の学習時間別に学習効率の平均値を教科ごとに調査。
執筆者
atama+ EdTech研究所 上席研究員:森本 典生、データサイエンティスト:内藤 純、主任研究員:池田 真一郎
第13回学習データレポート(PDF)
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